先端ＩＴ関連優良企業8社が、優勝の栄冠を目指す第30回ＩＰＩ軟式野球リーグ大会。緊急事態宣言発令の影響により、第1試合開催後に中止となってしまった昨年の振替として開催される記念すべき30周年の大会が6月11日にさいたま市の大宮けんぽグラウンドで行われた。総当たり戦で行われる今大会。第１試合は29回大会の覇者DTSが14得点で快勝。またTDIは最終回に劇的なサヨナラ勝ちを見せるなど、1日目から記念大会にふさわしい盛り上がりをみせた。なお、第2試合IKI対JECC及びESCO対SRAは天候不良の影響で中止となり、別日への振替となった。

開会式

第１試合終了後、全8社が参加して行われた開会式。今大会の会長（理事長）を務めるアイエックス・ナレッジ株式会社の中谷彰宏 取締役が「無事開催できることを喜ばしく思っている。2年間正式開催できなかったが、今年は業界一丸となって盛り上げていきたい。ITという言葉がなかった30年前から続いてきた歴史ある大会の記念すべき節目の年に、優勝を目指して頑張ってほしい」と、開会の挨拶にて選手を激励。また、日本ビジネスシステムズ株式会社（JBS）の岩谷選手がリーグを代表して「野球ができることは当たり前じゃないことを強く感じた数年間だった。グラウンドに立てる喜びを感じながら、記念大会に相応しいプレイを見せる」と力強く選手宣誓を行った。

終盤の猛攻で逆転！TDIが劇的なサヨナラ勝利で初戦を制する

SCSKは初回、先頭の入江が内野安打で出塁。2盗塁を絡める足を使った攻撃で2点を先制。2回にも林のタイムリーで追加点を奪うなど序盤から試合を優位に進めていく。一方のTDIは2回に押し出しにより1点を返すも3回、4回とSCSK先発 櫻井の前に打線が沈黙していたものの、5回にSCSK 2番手の林がマウンドに上がるとTDI打線が息を吹き返す。四球やエラーなどでランナーを貯めると河野がタイムリーを放つなど一挙5得点を奪い同点。試合をふりだしに戻した。最終回の6回、SCSKは井上が四球で出塁すると大谷の内野ゴロの間に1点を奪い勝ち越しに成功する。しかしその裏、TDIは松本が2ベースヒットで出塁するなど粘りをみせると、最後は相手チームの送球エラーの間に得点しサヨナラ勝利。序盤から一進一退の攻防が続いたシーソーゲームをTDIが見事に制した。

大量14得点&無安打完封！王者DTSが貫禄の白星発進

初回、DTS先発の高橋がJBS打線をわずか8球の省エネピッチングで三者凡退に抑える順調な滑り出しをみせる。その裏、先頭打者の青木がヒットで出塁すると四球やエラーの間に先制点を奪うなど一挙5得点。初回で制球が定まらないJBS先発井出を攻め立て、今季から加入の新人投手を大量援護した。DTS高橋はその後も快調なピッチングを続け、被安打0与四死球2のノーヒットノーランを達成。打線も本塁打こそ出なかったものの9安打14得点と持ち前の強力打線ぶりを発揮。前回大会王者が初戦を見事白星で飾り、連覇にむけ好発進をみせた。一方、2番手滝沢、3番手山見ともに四球と暴投が絡み得点を与える展開となったJBS。優勝に向け、次週以降投手陣の立て直しに期待したい。

3回の乱調を乗り越える勝利！IKI池谷がエースの役割を果たし完投

1回裏、IKIは先頭の牧野、2番の小野が連続四死球で出塁すると、失策も絡み2点を先制。2回にも小野のタイムリー2ベースなどで3点を追加し、試合を優位に進めていく。しかし3回、IKI先発の池谷が2死から死球を与えると、3連続四死球を与えるなど突如ペースを乱し4失点。JECCが1点差まで追い詰める展開に。このままJECCが勝ち越すと思われたが、4回以降本来の調子を取り戻した池谷が4回、5回を無失点で抑えゲームセット。4-6でIKIが上位入賞に向け大きな勝利をあげた。

9奪三振の快投！SRA丸岡がチームを勝利に導く

初回、SRAは連続四球でランナーをためると、5番伊藤の打球をESCO守備陣がまさかの失策。タイムリーエラーとなりSRAが思わぬ形で先制すると、その後も押し出しなどで合計3得点をあげる。追いつきたいESCOは、3回に味方のエラーでリズムを崩したSRA丸岡を攻め立てノーヒットながら2点を返し1点差に迫る。しかし4回、SRAも連続四死球やワイルドピッチなど相手のミスをつき1点を追加する。2点差で迎えた最終回、ESCOは2死から小畑のタイムリーで1点を返すなど粘りをみせたものの、最後は丸岡がこの日9つ目の三振を奪いゲームセット。4-3でSRAが均衡した試合を制した。