先端ＩＴ関連優良企業12社が、優勝の栄冠を目指す第29回ＩＰＩ軟式野球リーグ大会。開幕戦となる第１日が、6月22日（土）、さいたま市の大宮けんぽグラウンドで行われた。注目の開幕戦。連覇を目指すUSE、王座奪還を狙うSOLKは互いに投打が噛み合い完封勝利。今季も両者のライバル対決に注目が集まる。また、第24回大会以来の優勝を目指すDTSも大量23得点を奪う圧巻の勝利を挙げ順調な滑り出しを見せた。その他、CRE、JBS、SCSKもそれぞれ勝利し開幕戦を白星で飾った。

●開会式

開幕戦前に行われた開会式には全12社が参加。今大会の会長（理事長）を務める、株式会社富士通エフサス・砂原 佳幸 取締役が「長いシーズンだとは思うが、日頃の鍛錬の成果を十分に発揮し、ハッスルプレイで頑張って欲しい」と開会の挨拶を行い、選手たちを激励した。また、オープニングマッチでは始球式も実施。砂原取締役が投じたボールに、FSAS選手がダイナミックなスイングで応えるなど、大盛り上がりのセレモニーとなった。

●JBS・紅林 聖志選手による選手宣誓

開会式にて選手宣誓を行ったのは、日本ビジネスシステムズ株式会社（JBS）の紅林 聖志選手。「新しい時代“令和元年”に、恵まれた環境で野球ができることを感謝し、最後まで諦めない全力のプレーをみせることを誓います」と高らかに宣誓。9月に横浜スタジアムで行われる決勝を目指し、全12チームによる熱い戦いの火蓋が切って落とされた。

IKI池谷の好投光るも……王者USEが4回の集中打で貫禄の勝利

昨年の新人賞を獲得したUSEの先発・小田桐は、初回から3者連続三振を奪う圧巻の立ち上がりで王者の貫禄をみせつける。一方、IKIの先発・池谷も初回を3人で抑えると、3回までノーヒットピッチング。強打のUSE打線を完璧に封じ込める快投を演じた。しかし、USEは4回に3番の羽田が死球で出塁すると、弦巻、藤山、小田桐の集中打で得点を奪い、池谷をノックアウト。さらに印藤のホームランなどで合計8得点を奪い試合を決定づける。最終回、反撃に転じたいIKIだったが、小田桐の前に3連続三振を喫しゲームセット。0-8で王者USEが貫禄の白星スタートを飾った。

鈴木3回1失点の好投！CRE 毎回得点で勝利

初回、CREは佐藤のヒットなどでノーアウト満塁のチャンスを作ると、押し出しでなどで3点を先制する。その裏、SRAも先頭の並木が四球で出塁。ワイイルドピッチなどで3塁に進み、5番千田の犠牲フライで1点を返す。その後、CREは2回以降も毎回得点を重ね4回までに9得点を挙げた。一方のSRAは、2回以降立ち直ったCRE先発・鈴木の前に、3回まで追加点を奪えず。最終回、2番手の佐藤を攻め立て4点を奪うも、最後は千田がセンターフライに倒れゲームセット。9-5でCREが乱打戦を制した。

3回の集中攻撃で8点を奪う！JBSが逆転勝利

JECCは初回、中村、桑原が出塁すると3番須澤、4番林が連続でレフトへのタイムリー2ベースを放ち3点を先制する。しかしその裏、JBSも先頭の松本が2ベースで出塁、その後2者連続四球でノーアウト満塁とすると、4番の前田が2点タイムリーを放ちすぐさま1点差まで詰め寄る。JECCは3回にも内野ゴロの間に1点を追加し点差を広げ、試合の主導権を握ったかのように思えたが、その裏JBSが打者一巡の猛攻をみせ大量8点を奪い逆転に成功。最終回、JECCは4点を返すも追いつけず。JBSが劇的な逆転勝利で、初戦を白星で飾った。

投打が噛み合ったSOLK！王座奪還に向け白星発進

SOLKは初回、1アウトから2番上原がライトへの2ベースを放つと、すかさず3塁へ盗塁を決める。続く菅原も四球で出塁すると、5番星がレフトへの犠牲フライを放ち1点を先制。2回以降も、自慢の打力に加え機動力を活かしながら試合を優位にすすめていく。一方のESCOは、毎回ランナーを出しながらも得点を奪えず。最終回にもランナーを3塁まで進めるも、最後は鈴木が三振に倒れゲームセット。SOLK先発・木寺は、悪天候の中6つの四死球を与えるも、要所を締めるピッチングで見事完封勝利を収めた。

DTS 大量23得点！5季ぶりの優勝に向け開幕戦を制する

TDIの先発・和田が、悪天候のなか制球に苦しんだ。1アウトを取った後、四死球やエラーなどで2番の川島から8番の本橋まで7者連続で出塁を許すなど、初回だけで7得点を奪われてしまう。2回途中から登板した篠島も、初回からの流れを止められず15失点。打線も、DTS先発・関の前に1安打と完璧に抑え込まれ23-0で敗戦。相手のミスを見逃さなかったDTSが、1安打ながら大量23得点で見事今シーズンの開幕戦を勝利した。

先手必勝！初回の8点を守りきったSCSKが逃げ切り勝利

初回、FSASは2アウトから2本のヒットで効率よく1点を先制する。しかしその裏、FSAS先発の山中は雨で制球乱し、3連続四死球を与え満塁とすると、エラーで1点を失い同点。SCSKはその後も攻撃の手を緩めず、井上のホームランなどで8点を奪い不安定な立ち上がりの山中を攻め立てた。なんとか逆転したいFSASは、2回に吉井のホームランで1点を返し、5回にも吉井のタイムリーなどで3点を返すが一歩及ばず。初回に大量得点を奪ったSCSKが5-9で逃げ切った。